患者様の情報
70代 男性
疾患・症状
患者様の状態
今年の7月に3時間ほど自宅の草むしりをされてから腰痛と坐骨神経痛が出現するようになられました。もともとゴルフがお好きであられ、毎週ラウンドに行かれていたそうですが、腰痛によりゴルフが出来なくなってしまわれたため当院を受診されています。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが、腰のクッションである椎間板が変形しており椎間板ヘルニアと診断いたします。椎間板ヘルニアだけでも腰痛や坐骨神経痛の原因となりますが、神経の通り道である脊柱管も狭くなっており脊柱管狭窄症の合併も認めます。
施術内容
DRT法(椎間板再生治療)
椎間板の状態を検査し再生治療(DRT)を行いました。
痛みのない方法を希望されましたので鎮静剤を使用しております。笑気麻酔を併用する事もありますが、今回は鎮静剤単独で治療を開始いたしました。
治療用の管を椎間板まで挿入しているところです。局所麻酔薬も併用しております。腰椎の変形は少なく僅か3分程で治療の準備が整いました。
椎間板に対して再生治療(DRT)を行っているところです。治療後数日間は軽い鈍痛が出現しますが日常生活に問題は生じない程度の鈍痛です。治療時間は合計で20分でした。
院長の一言
DRT(椎間板再生治療)の治療成績はディスクシール治療(Discseel® Procedure)の治療成績と比較しても良好です。海外でも再生治療がどんどん行われており、将来的に国内でも普及する事が見込まれます。我々のクリニックでは治療成績も重視して海外の治療を提供していますが、最も重視すべきは安全性だと考えております。高い安全性を維持する為には設備投資とスタッフ教育が重要であり、厚生労働省からの認可も必要です。
さて今週金曜日には石田副院長が再生治療(DRT)を受ける予定です。執刀は私が担当致します。
治療法
DRT法(経皮的椎間板再生治療)
治療期間
日帰り
治療費用
1,430,000円~1,760,000円(税込)
リスク・副作用
治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
禁忌事項
血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
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腰部脊柱管狭窄症
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椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。