患者様の情報
60代 男性
疾患・症状
患者様の状態
5年ほど前より腰痛を自覚されるようになられましたが、最近になり臀部と右足に神経痛が出現するようになられております。徐々に神経痛が悪化する状態になられ、近くの整形外科を受診されたところ脊柱管狭窄症と診断され、当院を受診されております。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが複数の椎間板が潰れている状態で飛び出した様な変形も認めます(椎間板ヘルニアと言います)。また足の神経の通り道も狭くなっており脊柱管狭窄症と呼ばれる状態になっています。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
損傷した椎間板4箇所(L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/S)に対して検査と椎間板治療を行いました。
患者様より「可能な限り痛みを感じない方法で」と承りましたので鎮静剤も併用し治療を開始しております。この写真は眠って頂いた後に局所麻酔を行っているところです。
治療用の管を挿入しておりますが、特殊形状の治療針を使用しています。
治療用の管を挿入し椎間板検査を行っているところです。この後に椎間板治療を行っております。治療時間は16分ほどでした。治療直後にお目覚めになられ2時間後には歩いて帰宅していただきました。
院長より一言
年末に院内改装を予定しております。改装期間中は休診を予定しており、その期間を使って欧州への研修を予定しております。コロナの拡大によりできなかった海外研修が叶います。新たな知見や治療方法を学んでくるつもりです。昨日は気温が下がり日中も肌寒く少し早歩きでウォーキングをして体を温めました。腰痛予防も兼ねてウォーキングを日々おこなっているのですが、勉強と同様、日頃の積み重ねが健康維持に大切です。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。