患者様の情報

70代 男性

疾患・症状


患者様の状態

平成4年頃より腰痛と坐骨神経領域の違和感を自覚されておられましたが、症状が軽いことから様子を見られていました。最近になり徐々に坐骨神経痛が強くなり、日常生活にも支障が生じるようになられたことから当クリニックを受診されました。


診察と検査結果

MRI

腰もMRI検査では第4腰椎と第5腰椎の間にある椎間板が変形しており、第4腰椎もずれがあり腰椎すべり症と呼ばれる状態です。また足の神経も圧迫を受けており脊柱管狭窄症と呼ばれます。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

損傷した椎間板2箇所(L3/L4、L4/L5)に対して検査と椎間板治療を行いました。

治療風景①

鎮静剤は使用せずに局所麻酔のみで治療を開始しております。この写真では部分麻酔を背中に行っているところになります。

治療風景②

椎間板まで治療用の管を挿入しているところです。すべり症がある場合には椎間板の特定の部位に管を挿入する必要があるので慎重に管を操作しています。

治療風景③

椎間板に検査を行っているところです。患者様は痛みを感じる事はありません。

検査の様子です。椎間板治療を行い神経症状の改善を図りました。治療時間は16分でした。2時間後には歩いて帰宅されております。


院長より一言

本日は、外来に椎間板治療後6ヵ月経過された患者様が来院されました。腰痛が主体でしたが、治療後は腰痛が10分の1程度まで改善していたものの、重量物を持ち上げた際に別の部位に腰痛が出現したとの事でした。検査の結果は椎間関節障害(関節の捻挫)であり、鎮痛剤を処方し様子を見ていただくようにお願いいたしました。2ヵ月程度で改善が期待されます。毎日忙しく動き回っており、このところ体重が減少しております。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰部脊柱管狭窄症

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腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。


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腰椎すべり症とは背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛・足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。


坐骨神経痛

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坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。