患者様の情報
70代 男性
疾患・症状
患者様の状態
10年以上前より軽度の腰痛は自覚されておられましたが、症状が軽く様子を見られていました。5年ほど前より臀部に神経痛を自覚されるようになられました。近くの整形外科では内服治療を行われるも改善が乏しく外科的手術も危険性が高い事から、当クリニックを受診されています。
診察と検査結果
腰椎全般に渡りクッションである椎間板が潰れ、飛び出した様な変形も認めます(椎間板ヘルニアと言います)また足の神経の通り道も狭くなっており脊柱管狭窄症と呼ばれる状態です。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
損傷した椎間板L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/S1の4箇所に対してディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行い、神経症状の改善を図りました。
治療中は極力不安を取り除いてほしいとのご依頼を賜りましたので、鎮静剤を使用し治療を開始しております。
間板の容量が少なくなっており治療用の管を挿入するのに難渋致しましたが、患者様にはお休みいただいてますので苦労は悟られずにすんでおります。
椎間板を検査しているところです。この後ディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。治療時間は19分。治療終了後10分程でお目覚めになられております。
院長より一言
本日治療をさせて頂いた患者様より、外来での病状説明が分かりやすいとお褒めの言葉を頂きました。20年以上診療に携わっておりますが、日々患者様に分かりやすくご説明する努力を心がけておりますので、うれしく思いました。同時に治療成績の向上の為にも研修会への参加など弛まぬ努力を続けてまいります。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
腰椎すべり症
腰椎すべり症とは背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛・足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。