患者様の情報
80代 男性
疾患・症状
患者様の状態
30年以上前より腰痛は自覚されておられましたが、さほど強い痛みではなく様子を見られておられました。その後、足のしびれを自覚されておられましたが5年ほど前よりしびれの範囲が足全体に広がるようになられました。近くの整形外科では脊柱管狭窄症と診断されましたが、不快な状態が続くため当クリニックを受診されておられます。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが、腰の椎間板全体が薄く潰れつつあり、飛び出した様な変形も伴っており椎間板ヘルニアと呼ばれる状態です。また足の神経の通り道も狭くなっており脊柱管狭窄症と呼ばれる状態です。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
損傷した椎間板L1/L2、L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/S1の5箇所に対してディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行い、症状の改善を図りました。
背中の皮膚に局所麻酔を行っているところです。さほど痛みは感じられませんでした。
治療用の管を挿入しているところですが、椎間板が潰れかけている為に難渋しました。麻酔は十分使用しているので患者様はケロッとされておられました。
患者様に椎間板検査と治療について動画でご説明しているところです。治療前にもご説明しているので検査の内容も十分理解されておられました。
検査の動画です。この後ディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行っています。治療中も痛みを感じられる事はありませんでした。治療時間は20分。2時間後には歩いて帰宅していただいております。
院長より一言
年内の新規受診が予約で埋まってしまいました。石田医師の診察枠を拡充するなど、新たに外来枠を増やしておりますが追いつかず申し訳ございません。今後は山崎医師の診察枠も拡大する予定です。
昨日は子供たちと近くのゲームセンターにUFOキャッチャーに行く約束をしておりましたが、コロナが広がっている事から奈良の法隆寺へ行ってまいりました。子供達にも勉強になると思いましたが、広い境内を走っているだけでした……。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。