患者様の情報
80代 男性
疾患・症状
患者様の状態
今年の5月頃より突然右足に神経痛を自覚する様になられました。近くの整形外科で腰椎すべり症と診断を受けられ、内服薬等での治療を行われておりましたが、改善が乏しい為に当クリニックを受診されました。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが、第4腰椎と第5腰椎の間の椎間板が潰れかけております。その為第4腰椎にズレが生じ前方に滑っております。この様な状態を腰椎すべり症と言います。また同時に足の神経も圧迫を受けており脊柱管狭窄症と呼ばれます。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
潰れかけた椎間板L3/L4、L4/L5、L5/S1の3箇所対してディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行い、神経症状の改善を図りました。
治療中の様子をご覧になられるため、鎮静剤は使用せず局所麻酔のみで治療を開始しております。この写真は背中に局所麻酔を行っているところになります。
治療用の管を挿入した後に、椎間板を検査している様子を説明しました。この動画は患者様にもご説明した検査の様子です。この後ディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行っております。
治療時間は15分でした。
院長より一言
本日はインドネシアから患者様がお越しになられましたが、日本での入国審査に時間がかかり予定より3時間遅れて来院されました。大急ぎで検査と診察を行い、午後から治療を行う事ができました。日本への入国制限も緩和されたとは言え、色々な書類確認が必要なこともあるようです。今日はこのように忙しく立ち回る1日でしたので、昼食がとれず体重が200gぐらい減ったのではないかと思います。(笑)
明日も海外の患者様が来院される予定です気を引き締め診療に励みたいと思います。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
腰椎すべり症
腰椎すべり症とは背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛・足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。