患者様の情報
70代 女性
疾患・症状
患者様の状態
令和2年8月頃より、大腿の背側に違和感が出現するようになられましたが、歩行には支障がない状態でした。今年に入り、歩行時に神経痛を自覚する様になり、自宅近くを散歩する事もままならない状況になられたことから当クリニックを受診されました。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが、特に第4腰椎と第5腰椎の間にある椎間板が潰れております。第4腰椎もずれを認めており、神経の通り道である脊柱管も狭窄しており脊髄神経の圧迫を認めます。この様な状態を第4腰椎すべり症および脊柱管狭窄症と言います。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
損傷した椎間板L3/4、L4/5、L5/S1の3箇所にディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行い、神経症状の緩和を図りました。
出来るだけ苦痛を感じない様に治療するように指示を受けましたので、鎮静剤を少量使用し治療を開始しております。
治療用の管を挿入しているところですが、患者様は寝ておられます。
椎間板の状態を検査しているところです。検査は3分程で終了しました。
検査の様子ですが、この後ディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行っております。治療時間は17分でした。患者様は治療直後にお目覚めになられております。治療中は痛みを自覚される事もございませんでした。
院長より一言
先月治療させて頂いた、インドネシアの患者様からメールをいただきました。50代の女性ですが、神経痛が改善したことから次回はご主人様が治療を希望されているとの内容で、ご主人様のMRI画像も送って頂いております。画像上からも当院で治療が可能であるとご連絡させて頂く予定です。ただ年末にはコロナの第8波が予測されており、海外渡航には不穏な情勢が続いており不安がありますが、クリニックのスタッフ共々可能な限り治療していただけるように手配をしていくつもりです。
話は変わりますが、昨日お香(龍涎香)を購入し自宅で焚いてみました。宮城谷昌光先生の「公孫龍 第一巻」を読みながら非常に癒された時間を過ごすことが出来まして、今日の治療はいつもより目がシャキッとしている気がしました。(治療レベルは変わりませんが・・笑)
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
腰椎すべり症
腰椎すべり症とは背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛・足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。