患者様の情報
80代 男性
疾患・症状
患者様の状態
今年の4月に前立腺肥大の手術を受けられた後より、右足に激しい坐骨神経痛が出現するようになられました。近くの整形外科で受診され、内服治療を行われるも改善が乏しい為に当クリニックを受診されました。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが、椎間板の変形(膨隆型椎間板ヘルニア)を認めます。
また矢印の部分では、腰椎の関節に炎症が生じている事が示唆されます(椎間関節障害の疑い)
施術内容
PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)
2箇所の変形した椎間板(L3/L4、L4/L5)に対してPLDD(経皮的レーザー椎間板減圧術)を行うとともに、椎間関節障害に対して椎間関節ブロックを同時に行いました。
局所麻酔を用いて治療用の管を椎間板まで挿入しております。局所麻酔はワクチン接種の時と同じような痛みを感じますが10秒程度で終了します。
PLDD(経皮的レーザー椎間板減圧術)用の管を挿入したところです。管を挿入するとき少し鈍痛を感じられました。
イヤホンを用いて内部の音を確認しながらレーザー出力を調整しているところです。治療中は痛みを感じられることはありませんでした。
レーザーを試し打ちしている動画です。
PLDD(経皮的レーザー椎間板減圧術)を行った後に、椎間関節ブロックを追加して治療を終了しております。
院長より一言
突然ですが、私共のクリニックではスタッフに読書をするように勧めており、通勤時間や休日に時間を見つけて好みの書物で構わないので手に取るように推奨しております。読書は人を豊かにしますし、仕事に限らず役に立つことが多く、同じ書物を繰り返し読むことで新たな発見にも繋がります。人の育成を行う事で患者様にもより良い医療が提供できると考えているから推奨しており、決して私が読書を好きだからスタッフに押し付けている訳ではありません。私の子供は漫画をよく読んでいますが・・・
治療法
PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)
治療期間
日帰り
治療費用
308,000円~473,000円(税込)
リスク・副作用
治療を受けた後に今までになかった腰痛や痺れ、太ももに筋肉の張りを感じる場合があります。症状や状態により個人差がありますが、手術後1週間~1ヵ月程これまでになかった症状が一時的に続くこともあります。また外科的手術と比べると確率は非常に低くなりますが、治療箇所からの感染症や、合併症などのリスクがあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。