患者様の情報

70代 男性

疾患・症状


患者様の状態

60歳の頃より腰痛を自覚されておられましたが、当初は前屈動作(前かがみの動作)が辛い程度であられました。徐々に腰痛はひどくなり歩行時などの軽度の負担で腰痛が出現する状態になられ、運動にも相当な不自由が生じる状態になられたことから当クリニックを受診されました。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査では3箇所の椎間板の容量が少なくなっており変形も伴っております。この様に椎間板が潰れる状態を椎間板変性症(GradeⅣ)と椎間板ヘルニアと言います。


施術内容

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

損傷した椎間板L3/4 L4/5 L5/S1にディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行い腰痛症状の緩和を図りました。

治療風景①

部分麻酔のみで治療を行いました。ワクチン接種よりも細い針で麻酔をおこないます。

治療風景②

治療用の管を椎間板まで挿入しております。(1分程度で管を挿入しました)
椎間板の検査を行っているところです。この後ディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行っております。


院長より一言

本日の外来でディスクシール治療(Discseel® Procedure)後5か月経過された患者様が来院されました。治療前は脊柱管狭窄症による坐骨神経痛の為に歩く事もままならない患者様でしたが、歩く事ができるまで改善はしたものの10分以上歩けるようになりたいとご希望され受診となっております。患者様はリハビリをされておられなかったため、日々腰痛リハビリをされることを強く推奨させて頂きました。腰痛リハビリの有効率は以前には42%でしたが、現在は55-56%と成績が向上しています。改善が不十分な場合には、病状により腰痛リハビリが有効であると考えております。症状の改善に向けて日々努力を続けてまいります。


治療法

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

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腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。


椎間板変性症

椎間板変性症

椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。