患者様の情報
50代 女性
疾患・症状
患者様の状態
数年前よりぎっくり腰を繰り返されておられましたが、その都度数日の安静程度で改善している状態でした。今年1月7日に今までとは痛みのスケールが異なる激痛が出現したため、近くの整形外科を受診されたところ、椎間板ヘルニアを指摘され、鎮痛薬で様子を見るように指示を受けられました。しかし、改善が乏しい状態であったため、この度当クリニックを受診されました。
診察と検査結果
腰を横から見たMRI写真ですが、腰は腰椎と呼ばれる小さな骨が縦に並んで出来ており、腰椎と腰椎の間にはクッションである椎間板が存在しております。また傍には足の神経が通っています。このMRI写真では2箇所の椎間板が黒く映っており、飛び出した様な変形を伴っております。飛び出した様な変形を椎間板ヘルニアと言い、椎間板性腰痛症の原因となります。
施術内容
PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)
腰椎L3/L4、L4/L5部分の2箇所にPLDD法を行いました。椎間板は潰れている状態ではないことから、PLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)を行う事でヘルニアによる腰痛発作の改善を行う事と致しました。
治療用の管を挿入しているところです。患者様は、少し痛みを感じられておられた為に慎重に管を操作致しました。
PLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)を行っているところです。私の耳に管がついていますが、レーザー治療中に椎間板内の焼却音を確認する為です。
テストでレーザー照射しているところです。この様にしっかりと熱量を上げ、椎間板内圧の減少を図っております。
院長より一言
近畿圏でのオミクロン株によるコロナ感染者数が軒並み上昇しております。当院でもスタッフへの抗原検査を、自主的に行っておりますが、日々戦々恐々としております。この先、第6波の感染者数のピークは2月を山場として迎えるのではないかと愚考しておりますが、楽観せず目の前の感染予防に努めてまいります。
治療法
PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)
治療期間
日帰り
治療費用
308,000円~473,000円(税込)
リスク・副作用
治療を受けた後に今までになかった腰痛や痺れ、太ももに筋肉の張りを感じる場合があります。症状や状態により個人差がありますが、手術後1週間~1ヵ月程これまでになかった症状が一時的に続くこともあります。また外科的手術と比べると確率は非常に低くなりますが、治療箇所からの感染症や、合併症などのリスクがあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。