患者様の情報

70代 男性

疾患・症状


患者様の状態

昨年10月に突然坐骨神経痛が出現し、日常生活が出来なくなり、当クリニックを受診されました。元々お仕事も重労働で腰に負担がかかっており、当院で検査を行ったところ脊柱管狭窄症が認められました。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査です。腰を横から見たMRI写真ですが、向かって右側が背中側となります。腰は腰椎と呼ばれる骨が縦に並んで出来ており、腰椎と腰椎との間にはクッションである椎間板が存在しております。また腰椎と椎間板の傍には、足の神経が通っております。このMRI画像では複数の椎間板が潰れており、神経の通り道がせまくなっている状態でいわゆる脊柱管狭窄症と呼ばれる状況です。


施術内容

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

腰椎L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/S部分の4箇所にディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。ディスクシール治療(Discseel® Procedure)により、潰れた椎間板を修復する事で脊柱管狭窄症による症状の改善を図ります。

治療風景①

患者様にはうつ伏せに寝ていただき、局所麻酔を用いて皮膚から椎間板まで治療用の管を挿入してきます。

クッションである椎間板の状況を確認する為、造影検査を行います。通常は黒く映ることはないのですが、この動画では、黒く線状に移る影が認められます。この黒い影が椎間板の損傷を意味しており、ディスクシール治療(Discseel® Procedure)が適応になる部位となります。

治療風景②

検査に続いてディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行っているところです。


院長より一言

本日、約1年前にディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行った患者様が来院されました。元々あった脊柱管狭窄症による右足の坐骨神経痛は8割程度改善を認めておりましたが、腰部の痛みが新たに出現したためMRI検査を行いました。その結果、第1腰椎の圧迫骨折が新たに見つかりました。お話を伺いますと、正月にお孫さんを背負い転倒したとのことでした。今後数ヵ月は腰痛が持続することをご説明し、鎮痛薬で対応させて頂きました。当院の治療後であっても、無理な運動や油断をなされるとこの様な怪我をされることもございますので、気を付けていただければと存じます。


治療法

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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