患者様の情報

60代  女性

疾患・症状


患者様の状態

47年間、製造業に従事され、前かがみの姿勢を続けてこられていました。長年腰痛を患っておられましたが、最近は特に痛みが強く、腰全体に広がる状態で足の神経痛も出現するようになられました。近くの整形外科で痛み止めの注射等を行っておられましたが、改善が乏しい事から当クリニックを受診されております。またご主人様も2年ほど前に当院で治療を受けておられます。


診察と検査結果

MRI

MRI検査ですが、腰を横から見ております。腰は腰椎と呼ばれる小さな骨が縦に並んで出来ており、腰椎と腰椎の間にはクッションである椎間板が存在しており、腰椎と椎間板の傍には足の神経が通っております。このMRI写真では3箇所の椎間板が潰れた状態になっており、腰椎も変形を伴っております。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

潰れた椎間板に対してDST(ディスクシール治療)による、修復治療を行いました。今回は腰部椎間板L3/L4、L4/L5、L5/Sの3箇所にDST(ディスクシール治療)を行いました。

治療風景①

最も楽な方法で治療をするように、ご指示を頂きましたので、しっかりと鎮静剤を使い完全に寝ていただきました。

治療風景②

寝ていただいた後は、部分麻酔を使用し、治療用の管を椎間板まで挿入していきます。

椎間板を検査しているところです。この後DST(ディスクシール治療)を行っております。治療時間は15分程でした。鎮静剤は約20分間効果がありますので、治療後にしっかりとお目覚め頂きました。


院長より一言

実は私は大学時代にスキー部でアルペンスキーを少々かじっておりました。その関係からスキー部の後輩である医師達(山崎医師と石田医師)と椎間板治療のチームを形成しております。そのためチーム内では十分な意思疎通がとれておりますので、患者様に対し最善の治療を提供できる環境が整っていると自負しております。烏合の衆ではなく、技術的にも精神的にも高めあえるチームを目指しております。
明日は阪神戦を観戦しようと思っております。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎すべり症

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椎間板変性症

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