患者様の情報
70代 男性
疾患・症状
患者様の状態
15年ほど前より、徐々に臀部から下肢にしびれが出現するようになり、最近では歩行をする度に神経痛が出現するようになられました。近くの整形外科では、腰椎すべり症と診断されていますが、改善を認めず徐々に悪化傾向である事から当クリニックを受診されています。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが、腰を真横から観察しております。腰は腰椎と呼ばれる比較的小さな骨が縦に並んで出来ており、腰椎と腰椎の間にはクッションである椎間板が存在しております。また腰椎と椎間板の傍には足の神経が通っております。このMRI写真では、腰椎のずれが認められ、腰椎すべり症と言われる状態で、足の神経も圧迫を受けています。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
腰椎すべり症の原因となる椎間板損傷を修復することで、腰椎の安定化を図るとともに、神経痛の改善を図ります。今回は腰部椎間板L3/L4、L4/L5、L5/Sの3箇所にディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。
局所麻酔のみでの治療を行っております。
もし痛みを強く感じるようであれば、鎮静剤を追加で使用する事も出来ます。
患者様は痛みを自覚されることが無かったので、鎮静剤は使用せず、治療中の様子を見ていただく事が出来ました。
椎間板の検査を行っておりますが、中等度の損傷が認められました。黒く映っている部分にディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いましたが、傷が前後に分かれている為、少々治療に難渋致しました。3箇所にディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行い、治療時間は22分でした。
院長より一言
今後、当院では椎間板治療に関してディスクシール治療(Discseel® Procedure)ライセンス所得医師3名(野中、石田、山崎)の体制で行っていく予定です。治療件数の増加に伴い、安定的に医療を提供する為には、チーム形成が必要不可欠とだと判断しております。また、医師の教育に関しては、治療技術と能力を担保するために、海外研修を含めて一定水準以上の技量に達しなければディスクシール治療(Discseel® Procedure)ライセンスは所得できません。複数の先生方より当院への問い合わせがございますが、ライセンス契約に関しては北米の信用調査もあり、すべての先生に対して色よい返事が出来ず申し訳なく思っております。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
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