患者様の情報

60代 男性

疾患・症状


患者様の状態

以前より腰痛がおありになりましたが、2019年2月頃より左足に痛みが出現するようになり、歩く事もままならない状態になられました。最近では15分程度立っていると症状が出現してしまい、日常生活が困難になってきたことから当クリニックを受診されています。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査ですが、腰を真横から観察しております。向かって右側が背中側となります。腰は腰椎と呼ばれる比較的小さな骨が縦に並んで出来ており、腰椎と腰椎の間にはクッションである椎間板が存在しております。また腰椎と椎間板の傍には足の神経が通っております。このMRI写真では複数の椎間板が薄くなりつつあり、飛び出した様な変形を伴っております。この様な状態を椎間板ヘルニアと言い神経痛の原因となります。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

椎間板の状態を確認し、必要に応じてDST(ディスクシール治療)を行うことで、神経症状の改善を図る事としました。今回は腰部椎間板L3/L4、L4/L5、L5/Sの3箇所にDST(ディスクシール治療)を行いました。

治療風景①

治療前に腰の変形や椎間板の状態を、レントゲン透視装置を用いて確認しているところです。

治療風景②

腰の状態に合わせて、治療用の管の形状を変形させているところです。

治療用の管を挿入しているところですが、複数の角度から椎間板と管の位置を観察しながら管を進めていきます。

椎間板の検査を行っておりますが、黒く映る部分が無く、椎間板に損傷がない為、DST(ディスクシール治療)は行わずに終了しています。

反対に、この動画の様に黒く映る部分を認めた場合にはDST(ディスクシール治療)を行います。治療時間は20分程であり、痛みを自覚されることもありませんでした。


院長より一言

本日は旧友と外食を予定しております。コロナ感染があり、殆ど外食の機会などなかったのですが、久方ぶりの外食(焼肉)を楽しみにしております。この2年以上クリニックと家の往復が続いておりましたが、いよいよ明るい兆しが見えてきたのではないかと思っております。次週の診療に向けて週末は休養をしたいと思います。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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