患者様の情報

70代 男性

疾患・症状


患者様の状態

約4年前に脊柱管狭窄症と診断を受けられましたが、リハビリ等で症状の改善を図られておられました。しかし昨年11月頃に少しの油断から腰を痛められ、以後、足に痺れと痛みを自覚されるようになられました。この度、外科的手術以外の方法を模索され、当クリニックを受診されておられます。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査ですが、腰を真横から観察しており、向かって右側が背中側となります。腰は腰椎と呼ばれる比較的小さな骨が縦に並んで出来ており、腰椎と腰椎の間にはクッションである椎間板が存在しております。また腰椎と椎間板の傍には足の神経が通っており、足の神経の通り道を脊柱管と言います。このMRI検査では複数の椎間板が薄く潰れており、足の神経も圧迫を受けている状態で、脊柱管狭窄症と呼ばれる状態です。


施術内容

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

損傷している椎間板の原因を検査し、ディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行う事となりました。今回は腰部椎間板L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/Sの4箇所にディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。

治療風景①

局所麻酔のみで治療用の管を椎間板まで挿入しております。途中、痛みが出現してしまい、慎重に管を操作しております。

治療風景②

患者様にお声がけをしながら治療を行っております。

椎間板の検査を行っておりますが、しっかりと椎間板の損傷部位が黒く映っており、ディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行う事が出来ました。治療時間は4箇所の治療で16分程でした。また、治療後は2時間ほどお休みいただき、帰宅していただいております。


院長より一言

本日はディスクシール治療(Discseel® Procedure)後、約1年経過された患者様(70代後半・女性)が来院されました。坐骨神経痛は8割方改善されておられましたが、春になると庭のお手入れで草むしり等が必要になる為、そのような作業をしても大丈夫か心配になられておりました。検査と診察をさせて頂き、問題ない事をご説明し、安心していただきました。この様に完全に症状が消失しない場合もございますが、生活の質を向上することができますので、お悩みの患者様がおられましたらご相談いただければ幸いです。


治療法

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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