患者様の情報

80代 女性

疾患・症状


患者様の状態

昨年の年末ごろより、坐骨神経痛を自覚されております。特に起床時に疼痛が強い状態が続くため、近くの整形外科を受診されたところ、腰椎すべり症であると診断を受けられ、内服薬での治療が開始されました。しかし、内服薬での治療では不十分であり、2年前にご主人様が当院で治療を受けられ、杖歩行であったものが車の運転ができるまで改善されておられた事から、当クリニックを受診される運びとなりました。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査ですが、腰を横から見ており、向かって左側がお腹側となります。腰は腰椎と呼ばれる比較的小さな骨が縦に並んで出来ており、腰椎と腰椎の間にはクッションである椎間板が存在しております。また腰椎と椎間板の傍には、足の神経が通っております。このMRI写真では、潰れた椎間板が2箇所見られ、腰椎も1箇所ずれている部分が見られ、足の神経にも炎症がおよび坐骨神経痛の原因となっております。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

潰れた椎間板2箇所と真上にある椎間板の3箇所に対して検査を行い、可能であれば治療を行う事としました。今回は腰部椎間板L4/L5、L5/Sの2箇所にDST(ディスクシール治療)を行いました。

治療風景

患者様より、眠らせてほしいとのご希望がございましたので、鎮静剤を使用させて頂き、治療に取り掛かりました。

治療用の管を椎間板まで挿入した後に、検査を行っているところです。この後、DST(ディスクシール治療)を行いました。治療時間は15分であり、まったく痛みを自覚される事はございませんでした。ご主人様に続いて、生活に不自由のない状態まで改善されることを期待致します。


院長より一言

最近は、特に治療後の患者様より、腰痛や神経痛にお悩みの患者様を多数ご紹介いただいており、恐縮の極みです。紹介患者様に限らず、治療に関しては最善を尽くし、患者様が満足していただけるように研鑽を積んで参りたいと思います。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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