患者様の情報

70代 男性

病名

  • 脊柱管狭窄症
  • 椎間板ヘルニア
  • 椎間板変性症

患者様の状態

40年前に椎間板ヘルニアを発症され、その後しばらくして脊柱管狭窄症を患われました。
症状は比較的安定しておられましたが、3年程前より歩く事が困難となられ徐々に悪化され、ご趣味であるゴルフが出来ない状態が続いておられることからこの度当クリニックを受診されています。


診察と検査結果

腰のMRI検査ですが、腰を横から見ており、向かって右側が背中側となります。
腰は腰椎と呼ばれる骨が縦に並んで出来ており、腰椎と腰椎の間にはクッションである椎間板が存在しております。
また足の神経も傍を通っており、神経の通り道を脊柱管と言います。
このMRI写真では、40年以上腰を痛められていることから、椎間板の損傷が強く認められ、椎間板がほとんど潰れた状態になっております。
また足の神経も強く圧迫を受けており、脊柱管狭窄症と呼ばれる状態です。


施術内容

DST法

潰れた椎間板に対して検査を行い、可能であればDST(ディスクシール治療)を行う事としました。
DSTの有効率は下肢の神経痛に対しては、75%の改善率が期待されます。
今回は腰部椎間板L1/L2、L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/Sの5箇所にDST(ディスクシール治療)を行いました。

背中の皮膚に局所麻酔を打っているところです。
非常に細い針である為、痛みも非常に少なく済みます。

治療用の管を挿入しているところですが、神経や血管に触れない様に、慎重に管を進める必要があります。
その為にレントゲン透視装置を利用して、3次元的に管の位置を確認する必要があります。
なれない場合には、大動脈を穿刺してしまう様な事件も報告されています。
もちろん私はそのような経験は1度もありません。

潰れた椎間板の検査を行っているところですが、この後DST(ディスクシール治療)を行っております。
治療時間は18分であり、2時間後には歩行し帰宅していただきました。


院長より一言

昨日、同級生の開業医と近況をやり取り致しました。
整形外科を開業して2年目の先生ですが、コロナ感染の拡大で患者様の来院数が減少している状態の中で、医療材料費と光熱費の高騰があり、保険診療ではやっていけないと漏らしておりました。
日本の医療は欧米と比べると、国民皆保険のおかげで格段に安く、最上では無いですが、良質の医療が平等に提供されています。
しかし、その分欧米に比べると医療機関の体力が乏しいため、コロナ感染などの緊急時には危機に陥りやすいのも実情です。
最近では保健所の規模を縮小し続けた結果、いざコロナ感染などの緊急時にパンクしてしまうのと同様です。
医療費は年々上昇しておりますが、主に欧米製薬メーカーの薬代が高くなっているからで、病院スタッフの給与などは30年前とほとんど変わっておりません。
今後、医療保険が持続可能なのかも相当に疑問が残ります。
同級生の医師とこの様な話を1時間程してしまった結果、DAZNに登録していたにも関わらずサッカー日本代表戦を見逃してしまいました。
本日は治療が7件あり、体力的にも厳しい日々が続きますが、皆様もお体にお気をつけられ、実りのある日々をお過ごしください。

この記事の著者

この記事の著者:野中康行院長

NLC野中腰痛クリニック院長野中 康行

2002年川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年ILC国際腰痛クリニック開設、2020年医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年NLC野中腰痛クリニック開設。

治療実績:3,867件
(平均76件/月・2018年6月~2022年8月まで)


脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。