患者様の情報

60代 男性

疾患・症状


患者様の状態

3年ほど前に臀部から左足にかけて神経痛が出現されましたが、症状が軽く様子を見られていました。最近になり症状が悪化傾向を示し、ゴルフやマラソンが十分にできない状態となられ、当クリニックを受診されています。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査ですが、腰を真横から見ており、向かって右側が背中側となります。また腰は腰椎と呼ばれる小さな骨が縦に並んで出来ており、腰椎と腰椎の間にはクッションである椎間板が存在しております。腰椎と椎間板の傍には足の神経も通っております。このMRI写真では複数の椎間板が潰れた状態になっており、足の神経も圧迫を受けている状態で、脊柱管狭窄症と呼ばれます。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

損傷した椎間板に対してDST(ディスクシール治療)を行い、神経症状の改善を図ります。今回は腰部椎間板L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/Sの4箇所にDST(ディスクシール治療)を行いました。

治療風景①

患者様より、眠らせてほしいとのご希望があり、鎮静剤を使用しております。約20秒で意識が無い状態となります。

治療風景②

寝ていただいた後に、治療用の管を椎間板まで挿入していきます。

治療用の管から検査を行い、DST(ディスクシール治療)を順次行いました。この動画では、黒く映っている部分が治療部位となります。治療時間は20分程度であり、患者様も寝ていただいておりましたので、患者様に大きな負担をかける事なく治療が終了しております。


院長より一言

本日、ロシアがウクライナに対して治安維持部隊を進行させたとのニュースが流れておりました。当院では、ロシア在住の患者様にも越境し治療を行っておりましたので、このニュースは非常に残念でなりませんでした。現在でもメールなどで治療後の様子等をやり取りしておりますので、今後、日本とロシアの関係がどのようになるのか心配しております。また欧州への研修も安全に行えるのかも気になっております。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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