患者様の情報
60代 女性
疾患・症状
患者様の状態
数年前より右足のしびれは自覚されていたが6ヵ月ほどより、左足にもしびれが出現し、5分程度の歩行でしびれが悪化し歩けなくなったために当クリニックを受診されました。
診察と検査結果
腰を横から見た写真です。向かって右側が背中側、向かって左側がお腹側となります。腰は小さな骨の駒(腰椎)が縦にならんで、出来ています。しかし骨の駒同士がぶつかってしまうと、骨が痛んでしまうために、間にクッション(椎間板)が入っています。また傍には足の神経が通っています。この写真ではクッションが黒く映っているところが3箇所見えます。また足の神経が通っているところで、狭く見えるところがあります、狭く見えるところを脊柱管狭窄症と言います。これはクッション(椎間板)が痛んでしまうと起こりやすい病気です。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
腰椎L3/4・L4/5・L5/S部分に治療を行いました。今回はクッション(椎間板)の状態を確認し、損傷等があれば治療を行う事としました。
局所麻酔を使用し、痛みを取り除いているところです。
痛みを取り除いた後は、クッション(椎間板)まで治療用の管を挿入していきます。
患者様は痛みもなく、余裕がございましたので、クッション(椎間板)を検査し治療する様子を一緒にご覧いただきました。
椎間板造影検査を行っているところです、こちらも患者様にご説明しながら、検査している様子です。最終的に3箇所の椎間板に損傷を認めましたので、ディスクシール治療を行いました。治療時間は19分でした。
術後
2時間程度ベッドでお休みいただき、帰宅していただきました。今後1~2ヵ月程度で症状の改善が期待できる旨ご説明させて頂きました。
※治療効果は個人差があります。
院長より一言
治療中は、痛みを取り除き、治療時間も短時間になるように心がけています、その結果、患者様自身に余裕ができますので、今回の様に検査や治療の様子をご一緒に観察していただいております。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。