患者様の情報
60代 男性
疾患・症状
- 脊柱管狭窄症
- FBSS(脊椎術後疼痛症候群)
- 隣接椎間障害
患者様の状態
2016年に脊柱管狭窄症に対する外科的手術を行われたが、2年ほどで症状が再度出現し、スポーツが出来なくなったことから当クリニックを受診されました。
診察と検査結果
すこし見にくいですが、腰の骨を横から撮影した写真です。向かって右が背中、向かって左がお腹側です。腰は腰の骨(腰椎)が縦に並んで出来ています。腰の骨と骨の愛大にはクッション(皆さんがよく軟骨と言われている部分ですが、実際は椎間板です)があります。この写真では、腰の骨にクギ(固定用スクリューと言います)が挿入されており、上下の腰の骨(腰椎)を連結し止めています。この手術方法を脊椎後方固定術と言います。
腰の骨(腰椎)が連結されると、連結されていない腰の骨(腰椎)やクッション(椎間板)に通常の何倍もの負担がかかってしまい、まずクッション(椎間板)が潰れてきます。その結果、腰の痛みや足の痛みが再発してしまいます。(この現象を隣接椎間障害といいます)
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
腰椎L1/2・L2/3部分に治療を行いました。
隣接椎間障害により潰れてしまった、クッション(椎間板)を治療する事で、腰や足の痛みを改善させる治療としてディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行います。
まずは局所麻酔薬を使用し、患者様が痛みを感じない様にします。
続いて、クッション(椎間板)を治療するための管を挿入します。
約4分程度で治療用の管を挿入し、正しい位置にあるか、確認をしています。
椎間板のクッションを治療する直前です。
術後
治療時間は20分程度であり、痛みも軽度でしたので治療後1時間程度で歩行していただき、帰宅していただきました。
※治療効果は個人差があります。
院長より一言
当クリニックでは、外科的手術を受けられた後再発し、悩まれている患者さまでも対応可能ですので是非ご相談ください。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。