患者様の情報

60代 男性

疾患・症状


患者様の状態

他院で脊柱管狭窄症を指摘されており、腰と両坐骨神経領域の痛みが悪化傾向であるため当院を受診されました。通勤で歩行する時や立っている時にも痛みが出現しており、普通に歩きたいとの希望がございました。


診察と検査結果

第3腰椎と第4腰椎(L3/4)、第4腰椎と第5腰椎(L4/5)、第5腰椎と第1仙骨(L5/S)の椎間板が潰れており、ヘルニアも認めます。特に第L5/Sでは椎間板がほとんどない状態です。また随所に脊柱管狭窄症椎間孔狭窄症を認めました。

MRI

施術内容

DST法(ディスクシール治療)

腰椎L2/3・L3/4・L4/5部分にDST3箇所の治療を行いました。今回は治療用の管をほとんど椎間板がないL5/Sに留置できるかが、大事なポイントとなります。腰の右斜め後ろから、アプローチしましたが神経根が邪魔をしてL5/Sに管が通過しませんでした。その為左斜め後ろからのアプローチに変更すると共に、治療用の管の形状を変化させ、神経根をかわしながら管をL5/Sの椎間板内まで通過させました。5~6分程かかりました。その際に患者様は、痛みをほとんど感じられなかったので、ご一緒に動画を確認しながら検査と治療を行いました。
治療時間は21分程でした。

治療風景①
治療風景②

術後

治療後は1時間30分程お休みいただき、ご帰宅していただきました。

※治療効果は個人差があります。


院長より一言

当院では、この様に椎間板がほとんど潰れた状態であっても、可能な限り対応しております、また痛みのない、日帰り治療が可能ですので、ご用命いただければ幸いです。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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