患者様の情報
80代 男性
疾患・症状
患者様の状態
ご友人にご紹介されて当院を受診されました。症状はお尻の右側の痛み(坐骨神経痛)が20年以上続いている状態であるとの事で、今回はお尻の痛みを取り除き、歩く際のふらつきを改善したいとのご希望がございました。
診察と検査結果
検査では第2腰椎と第3腰椎間、第3腰椎と第4腰椎間、第4腰椎と第5腰椎間の3箇所(L2/3 L3/4 L4/5と表記します)に椎間板変性とヘルニアを認め、その部位で脊柱管狭窄の合併を認めました。
椎間板の容量は保たれておりましたが、脊柱管狭窄症の場合には椎間板損傷が疑われますので、当日の検査と治療をお勧めしました。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
腰椎L2/3・L3/4・L4/5部分に治療を行いました。治療中は局所麻酔を使用しましたが、椎間板に治療用の管が到達すると痛みが出現しました。
慢性的な痛みが続くと、痛覚神経網の増加が生じる事が示唆させており、痛みを感じやすくなる事が原因と考えました。ただ痛みを感じられた時間は数10秒程度で、治療時間は15分程度で終了しております。
術後
治療後に、通常よりも痛みが強く出現した理由を、ご説明させて頂き2時間ほど専用のお部屋でお休みいただき、無事にご帰宅頂きました。
※治療効果は個人差があります。
院長より一言
可能な限り治療中も痛みを感じない様に治療しておりますが、慢性的な痛みが10年以上続いている場合には多少の痛みが出現する場合がございます。ただし、治療後には痛みは和らぎ、歩行もできます。当院の治療で麻痺等の合併症を起こした例はございません。ご安心ください。日々精進し痛みを感じない治療を心がけてまいります。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
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腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
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椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。