患者様の情報

80代 女性

疾患・症状


患者様の状態

12年前の73歳の時に脊柱管狭窄症に対して外科的手術を行われました。その後坐骨神経痛は改善を認めましたが、再発したために3年前の82歳で2度目の外科的手術を行われました。しかし症状は改善せず、徐々に悪化し、歩く事もままならない状態となった事から当クリニックを受診されました。


診察と検査結果

レントゲン

腰を横から見たレントゲン写真です。向かって右側が背中側となります。腰は腰椎と呼ばれる骨が縦に並んで出来ておりますが、この写真では3箇所の腰椎がボルトで固定されています。また固定されていない腰椎に変形が出現しており、手術後に負担が増えたことが原因と考えられます。手術後に変形が広がる現象を隣接椎間障害と言います。またそのために神経症状の改善が無い状態のことをFBSS(脊椎術後疼痛症候群)と言います。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

腰椎L2/L3、L3/L4部分の2箇所にDST治療を行いました。腰椎の動揺を抑え神経症状の緩和を図ることを目的として、潰れた椎間板にDST(ディスクシール治療)を行いました。

治療風景

椎間板まで治療用の管を挿入していますが、麻酔により痛みはほとんど訴えられませんでした。約5分程度で管の挿入は終了しております。

造影検査を行い、治療のための情報収集を行っております。選択的にDSTを行う準備を行っているところになります。この動画では黒く映っている部分を治療する事になります。この後DST(ディスクシール治療)を行いましたが、約15分で終了しております。


院長より一言

本日、約2年前にDST治療をさせていただいた中国の患者様より感状を頂きました。複数の患者様もご紹介いただいている方です。中国では口コミが大切らしく、人同士の繋がりの中でないと医療も経済も信用が出来ない状態であると伺いました。今後とも信頼していただけるように知見を広めつつ、治療に専念していきたいと思います。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。


坐骨神経痛

坐骨神経痛

坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。