患者様の情報

60代 男性

疾患・症状


患者様の状態

以前より腰痛と坐骨神経領域のしびれや疼痛を自覚されておられました。近くの整形外科では脊柱管狭窄症と診断を受け様子を見られておりましたが、令和3年10月に仕事で無理な姿勢をとられた頃より症状が悪化し、改善が無い為に12月9日当クリニックを受診されました。

診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査ですが、腰を真横からみた画像になります。向かって右側が背中側で向かって左側がお腹側です。腰は腰椎と呼ばれる小さな骨が縦に並んで出来ております。腰椎と腰椎が直接ぶつかってしまうと変形してしまう為、腰椎と腰椎の間にクッションと関節の働きがある椎間板が存在しております。また足の神経も腰椎と椎間板のすぐ背中側を通っております。このMRI写真では、クッションであり関節である椎間板が潰れており、足の神経も圧迫や炎症が生じている状態である脊柱管狭窄症と呼ばれる状態です。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

腰椎L2/L3、L3/L4、L4/L5部分の3箇所にDST治療を行いました。

治療風景①

局所麻酔を用いて治療用の管(直径0.7mm程度)を背中から椎間板まで挿入します。確実に椎間板まで挿入する事が求められますので、レントゲン透視装置を用いて処置を行っています。

治療風景②

椎間板の中まで治療用の管が挿入されたことを確認し、患者様とご一緒に検査を行っていきます。検査により、椎間板の損傷の程度を確認し治療を行っていきます。

患者様がご覧になられた動画です。黒く映っている部分が椎間板の損傷部位であり、DST(ディスクシール治療)が必要と判断される部位となります。また検査と治療は同時に行います。


術後

治療時間は18分程度であり、治療後2時間で歩いて帰宅する事が可能でした。

※治療効果は個人差があります。


院長より一言

本日FM放送にて当クリニックの事が紹介されました。私は診療をしており直接は聞いてはいないのですが、多くの患者様により良い治療を提供できればと思っています。今後とも診療に集中していきますので、よろしくお願いいたします。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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