治療症例/ 院長ブログ

6年前に外科的手術を行われるも腰痛と坐骨神経痛が改善せず悪化している80代女性

患者様の情報

80代 女性

疾患・症状


患者様の状態

6年前に腰痛と両足の神経痛が出現し、近くの整形外科で脊柱管狭窄症と診断され、外科的手術(固定術)を受けられました。手術後も症状の改善が無い状態でしたが、1年程前より両足のしびれと痛みが悪化し、歩行も困難となってきました。年齢的に再手術はリスクが高いことから、今回当クリニックを受診されました。


診察と検査結果

レントゲン

腰のレントゲン検査です。
腰を真横から見た写真になりますが、金属のボルトが背骨(腰椎)に入っております。ボルトの上の背骨(腰椎)の並びが歪んでいるのが、見て取れます。背骨(腰椎)と背骨(腰椎)の隙間も潰れております。


施術内容

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

腰椎L3/4・L4/5・L5/S部分に治療を行いました。背骨(腰椎)と背骨(腰椎)の間にはクッションの働きのある椎間板がありますが、椎間板が潰れている事が神経痛の原因になるため、椎間板にディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。

治療風景①

治療前には背骨の状態を確認し、治療が円滑に行えるようにシミュレーションを行っているところです。

治療風景②

患者様にうつ伏せに寝ていただき、椎間板まで局所麻酔を用いて治療用の管を挿入しているところです。
約5分程度で挿入は完了しました。

続いて、クッションである椎間板を検査しているところですが、椎間板の損傷を造影剤で映しています。黒く映った部分が椎間板が損傷している部位であり、ディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行う部分となります。治療時間は合計で20分程度でした。


術後

患者様の坐骨神経痛は30%程度改善を認めておりましたが、ディスクシール治療(Discseel® Procedure)の場合は、治療効果が最大化するには数ヵ月はかかることを説明しております。

※治療効果は個人差があります。


院長より一言

明日11月13日(土曜日)は、治療担当医の石田医師がお休みです。しかし、すでに4件の治療予約と新規外来枠も埋まっており、大変忙しくなることが予測されます。本日は21時までには自宅に帰り、早く休みたいと考えております。皆様も日々お忙しいとは存じますが、お体をご自愛頂ければと存じます。


今回の治療法

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は、一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって、周りの筋肉や関節、靭帯などの広がりにより、筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


関連するの疾患と症状

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この記事の著者

医療法人蒼優会 理事長・野中腰痛クリニック 大阪本院 院長:野中康行

大阪本院 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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