脊柱管狭窄症とは?症状や原因

脊柱管狭窄症とは?

脊柱管狭窄症は背骨の後ろを通る脊柱管が狭くなることで神経が圧迫される状態を言います。腰に対する狭窄症ということで腰部脊柱管狭窄症と言われています。
脊柱管狭窄症には①神経根型、②馬尾型、③混合型があります。
神経根型は比較的軽度なため保存療法でも改善する可能性があるのですが、混合型になると外科的手術をしなければ改善できないケースも多いことが分かっています。

脊柱管狭窄症の症状

脊柱管狭窄症は主に腰や足にしれびや痛みが現れます。長時間座っていると太腿の裏側に足のしびれや痛みが出現することがあります。
また歩いているとふくらはぎや腰に痛みが走り、休憩するとまた歩けるようになる間欠性跛行もよくある症状の一つです。

脊柱管狭窄症の原因

脊柱管狭窄症の原因は主に神経の圧迫だと考えられてきましたが最近の研究では「根本原因の一因に椎間板の損傷が関与している」という原因も考えられています。
椎間板は腰椎と腰椎の間にあり、腰を曲げる・捻るといった動作を行う際の緩衝材(クッション)のような役割をしています。
この椎間板が加齢や労働環境等により損傷し、椎間板が変形するとクッション機能を十分に発揮できず骨や筋肉などに負担がかかると骨の変形し脊柱管狭窄症になります。
その損傷した椎間板を修復・再生治療できるのがDST法(ディスクシール治療)になります。


脊柱管狭窄症の治療方法

脊柱管狭窄症の治療方法には保存的治療として温熱療法やお薬での疼痛コントロール、リハビリがあります。
痛みやしびれの緩和を目的としているため診断初期に保存的治療を提案されることが多いです。
しかし、保存的治療で改善がなく、歩行困難や排尿障害などがある場合は外科的手術が検討されます。

脊柱管狭窄症の手術方法別の治療効果やリスク

腰椎椎弓切除術

治療の効果と治療期間

狭くなった脊柱管を広げる治療方法です。
皮膚を1.5cm~2cm切開した後に1.2cm~1.8cmの円筒型の手術器具を体内に挿入して先端についているカメラから映し出される映像を元にモニターで確認しながら追及の一部と靭帯を切除する方法です。
治療時間:1時間程度
入院期間:1週間程度
脊椎固定術に比べて低侵襲で、傷口も比較的小さいため退院までの復帰が早いのが特徴です。

治療のリスク

切開部分が狭くなるため視野が狭くなり複数個所に狭窄症がある場合や腰椎が安定していない場合は施術ができないこともあります。
また広範囲に切除術を行う場合、感染症や合併症のリスクが高くなります。
一度広範囲に施術した場合は再手術ができないこともあります。

脊椎固定術

治療の効果と治療期間

医療器具を用いて脊柱管狭窄症となっている脊椎を固定させる手術方法です。
全身麻酔を行い、背中から皮膚を切開し椎弓と呼ばれる脊椎の一部や椎間関節、椎間板や黄色靭帯を切除します。
椎間板の代わりにスペーサーを挿入して、プレートをセットしロッドスクリューで固定する方法です。
手術時間:2~3時間
入院期間:1カ月程度

治療のリスク

脊椎固定術は切開範囲が広く、手術時間も長いため低侵襲手術に比べると感染症・合併症のリスクを伴います。
また術後のリハビリや固定による違和感や痛みを感じる場合も多く、再手術も難しい治療方法です。

脊椎刺激療法(SCS)

治療の効果と治療期間

SCSは脊髄を刺激することで神経障害(痛みやしびれ)を緩和させることを目的とした治療方法です。
手術をしてリード(電極)を脊椎と脊髄を包んでいる膜の間に入れ、刺激発生装置を埋め込みます。
体外式のリモコンを使って痛みやしびれの度合いに応じて患者様自身で刺激の強さを調整できます。
手術時間:トライアル1時間
     埋め込み2~3時間
入院期間:トライアル7~10日
     埋め込み10日~2週間

治療のリスク

リード線の断線・リードの位置がずれることがあり、その交換のため再手術になることがあります。
また、装置は充電式で10年、非充電式で4~6年で刺激装置の交換が必要になります。その場合は再手術が必要になります。

ディスクシール治療(DST法)

治療の効果と治療期間

椎間板の損傷を塞ぎ、椎間板の修復・再生を目的とした治療法です。
脊柱管狭窄症をはじめとする腰痛疾患に対応しており、切開なし、局所麻酔で治療を行うため外科的手術と比べても負担の少ない治療法です。
手術時間:25分程度
入院期間:なし

治療のリスク

外科的手術と比べると僅かですが、感染症・合併症のリスクはあります。
また治療効果が発揮されるまでに3~6カ月程時間が必要です。

経皮的椎間板オゾン治療(PODT法)

治療の効果と治療期間

オゾン酸化を利用したオゾンを吹きかけることで脊柱管狭窄症の痛みを緩和させる治療法です。
当院では痺れの症状が強い場合にも使用している治療法です。切開なし、局所麻酔での治療が可能です。
手術時間:15分程度
入院期間:なし

治療のリスク

外科的手術と比べると僅かですが、感染症・合併症のリスクはあります。
また治療効果が発揮されるまでに1~3カ月程時間が必要です。


術後について

外科的手術の場合、入院やリハビリが必要になり最大で1カ月の入院、3か月間のリハビリが必要になります。
低侵襲であれば入院期間は短くなります。
当院のDST法やPODT法は入院の必要がなく、リハビリは専門のスタッフが常駐しているため一人ひとりの症状に合わせて運動指導を行っています。

まとめ

脊柱管狭窄症は特にご高齢の方に多い疾患とされています。
重度の脊柱管狭窄症の場合、歩行困難や排尿障害といった日常生活で支障が出ることがあるため早めに医師へ相談することをお勧めします。
当院は切開はせず、局所麻酔を使った治療法をご提案しています。体への負担も少ないことからご高齢の方、外科的手術が難しい方にも治療可能な方法です。


この記事の著者

この記事の著者:野中康行院長

院長 野中 康行

NLC野中腰痛クリニックでは、DST法をはじめとする腰痛治療を行っています。海外の先進治療を導入することで、腰をはじめとする脊椎疾患に悩む患者様の治療の選択肢を広げ、症状や状態に合わせた治療を提案しております。 主に脊柱管狭窄症、すべり症、椎間板ヘルニア等の対象疾患を中心に、ご高齢の方、再手術を検討する方、短期間での社会復帰を求める方にとって体への負担の少ない治療法を提供しています。