患者様の情報

40代 男性

疾患・症状


患者様の状態

学生時代より腰痛に悩まされていたが、腰痛の程度が軽い為に運動等はなんとか行う事が出来ておられました。今年に入って痛みが強く出現するようになり、また前屈姿勢では痛みが増強するため日常生活にも支障が出てきたため、当クリニックを受診されました。


診察と検査結果

MRI

腰を横から見た写真(MRI検査)です。向かって右側が背中側、向かって左側がお腹側となります。腰は腰椎と呼ばれる小さな骨が縦に並んで出来ています。腰椎と腰椎の間にはクッションである椎間板があり、腰椎の負担を軽減してくれています。また傍には足の神経が通っております。この写真(MRI)では2箇所の椎間板が薄く潰れており、飛び出した様な変形を認めます。この様な状態を、「椎間板変性症」「椎間板ヘルニア」と言います。椎間板が潰れている為に腰椎の負担が軽減されず炎症が生じてしまい、慢性的な腰痛の原因の一つとなります。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

腰椎L4/5・L5/Sの計2箇所にDST法による治療を行いました。椎間板の機能を改善させる事で腰椎の負荷軽減を行い、腰痛症状の改善を図ります。

治療風景①

患者様にはうつ伏せに寝ていただき、局所麻酔により痛みを取り除いた後に、椎間板まで治療用の管を挿入していきます。

治療風景②

椎間板の損傷レベルを造影検査で評価しているところです。

黒く映った部分が椎間板の損傷を意味しており、DST法(ディスクシール治療)をその場で行いました。


術後

2時間程度ベッドでお休みいただき、帰宅していただきました。患者様には、早ければ1か月程度で椎間板機能の改善が期待でき、症状の改善もそれに併せて期待できるとご説明させて頂きました。

※治療効果は個人差があります。


院長より一言

DST法(ディスクシール治療)の場合、慢性腰痛に対する有効率は80%となっております。また改善が乏しい場合でも、腰痛リハビリ等の運動療法を追加で行う事で改善率は上昇しております。当クリニックの電話担当は、日帰り治療について良く理解しており、治療について詳しくご説明することも可能です。腰痛や坐骨神経痛にお悩みの患者様や外科的手術を希望されない患者様は、当クリニックにご相談いただければと存じます。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。


椎間板変性症

椎間板変性症

椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。