当クリニックでは、「椎間板ヘルニア」に対して日帰り治療を行っております。
日本で広く治療されているPLDD法(椎間板レーザー減圧術)と、EU圏で行われているPIDT法(椎間板インプラント治療)の2種類の治療が可能となっております。
今回、治療効果の違いを比較された論文が海外で発表されていますので皆様にご報告したいと思います。

PIDT法 VS PLDD法の治療効果比較調査

椎間板変性症による腰痛は、一般的な疼痛疾患です。

PIDT法やPLDD法を含めて多数の治療法がそれぞれ提案されていますが患者報告に基づいた治療効果比較調が極めて少ないです。
今日は皆さんに学術雑誌Korean Journal of Painに掲載されたPIDT法とPLDD法の比較研究結果を簡単に紹介したいと思います。

調査方法

2016~2017年にPLDD法またPIDD法(Discogel ®)を受けた事がある患者72名を無作為抽出して痛みの評価(NRS)、腰痛障害(ODI)の数値評価、二次治療への進行事情を集めて分析を行いました。

全コホート治療前の平均NRSスコアは8.0でした。治療後12ヶ月の時点でPIDT法のグループのスコアが4.3まで、PLDD法のグループのスコアが4.2まで減少したことが確認されました。(図-1参照)

ODIスコアも平均の81.25%から大幅に減って、PIDT法のグループは41.14%まで、PLDD法のグループは52.86%まで統計的に有意な変化が示されました。(図-2参照)

各グループから6例(16.67%)が追跡期間後に手術を受けたと報告されましたが、統計的な差はありませんでした。

結論

PIDD法もPIDT法も痛みの軽減において同等な効果を示した。PIDTは12か月後の障害の減少において大きな効果がありましたが、二次治療および/または手術への進行率は2つのグループでほぼ同じでした。

考察

PIDT(椎間板インプラント治療)とPLDD(椎間板レーザー減圧術)では、6か月まではほぼ同等の有効性が認められたが、12カ月後の長期成績においては、PIDT(椎間板インプラント治療)の方が、有効と考えられます。
個人的見解を述べさせていただくと、過度の運動負荷がかかる患者様や、スポーツを生活の生業としておられる患者様(アスリートの方)には、PIDT(椎間板インプラント治療)をお勧めしております。
反対に中等度以下の運動負荷がかかる患者様や、趣味のスポーツ程度であればPLDD(椎間板レーザー減圧術)をお勧めしています。


この記事で紹介した治療法について

PLDD法とは
PIDT法とは

参考文献 参照元

※参考論文および文献※

*1:Effectiveness of intradiscal injection of radiopaque gelified ethanol (DiscoGel®) versus percutaneous laser disc decompression in patients with chronic radicular low back pain,Korean J Pain. 2020 Jan; 33(1): 66–72.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6944373/


この記事の著者

この記事の著者:野中康行院長

院長 野中 康行

NLC野中腰痛クリニックでは、DST法をはじめとする腰痛治療を行っています。海外の先進治療を導入することで、腰をはじめとする脊椎疾患に悩む患者様の治療の選択肢を広げ、症状や状態に合わせた治療を提案しております。 主に脊柱管狭窄症、すべり症、椎間板ヘルニア等の対象疾患を中心に、ご高齢の方、再手術を検討する方、短期間での社会復帰を求める方にとって体への負担の少ない治療法を提供しています。