患者様の情報

70代 女性

病名

  • 脊柱管狭窄症
  • FBSS(脊椎術後疼痛症候群)
  • 隣接椎間障害

患者様の状態

脊柱管狭窄症に対して、11年前にボルトを入れる手術(脊椎固定術)を行われました。
その後症状の改善を認め日常生活は楽になり満足していましたが、5年程前より坐骨神経痛が再発されました。
改めて手術をされた病院に相談したところ再手術を勧められましたが、ご本人が希望されず当クリニックを受診されました。


診察と検査結果

腰を横から見た写真(レントゲン検査)です。
向かって右側が背中側、向かって左側がお腹側となります。
腰は小さな骨(腰椎)が多数縦に並んで出来ています。
小さな骨(腰椎)と小さな骨(腰椎)の間にはクッション(椎間板)があります。
またレントゲン写真では骨しか映らないためクッション(椎間板)は見えません。
この写真(レントゲン検査)では金属のボルトが入っているところが見えます。
金属のボルトを入れた理由は、小さな骨(腰椎)同士が動かない様に繋げる事で腰を固定・安定化させます。
これにより腰椎の中を通っている足の神経が障害されない様に守られ、坐骨神経痛が軽減されることが出来ます。
しかし、生活をするには必ず腰を使わないといけないのですが、腰を一部固定してしまうと固定していない腰の部分の負担が増えてしまいます。
その結果負担の増えた腰の部分で新たな神経障害が出現してしまい、坐骨神経痛が再発してしまいます。
そのような再発のパターンを『隣接椎間障害』と言います。
また再発した状態を総じてFBSS(脊椎術後疼痛症候群)と言います。
FBSS(脊椎術後疼痛症候群)の確率等に関しては、ブログの論文考察のところに載せていますので、興味のある方は見ていただければと思います。


施術内容

DST法

腰椎L2/3・L3/4・L5/S部分にDST3箇所の治療を行いました。
ボルトが入っていない部分のクッション(椎間板)が潰れていますので、その部分に対してDST治療(ディスクシール治療)を行う事で神経症状の改善を図ります。

局所麻酔により痛みを取り除き、治療用の管を挿入しました。

患者様が落ち着いておられたので、動画モニターを患者様にお見せしながら検査と治療を行いました。

治療用の管から造影検査を行っているところです。
クッション(椎間板)の孫壮部位を特定し、この後DST治療(ディスクシール治療)を行いました。


術後

治療後は2時間程度お休みいただき、帰宅していただきました。

※治療効果は個人差があります。


院長より一言

脊椎手術(脊椎固定術)の再発やFBSS(脊椎術後疼痛症候群)に対してDST治療(ディスクシール治療)を行った場合の有効率は、現時点で足の神経障害に対しては73~75%前後となっております。
北米でのデータ報告でも同様の結果となっております。
また改善が不十分な場合には、追加治療として日帰りでPODT治療(EUで保険適応あり)を行っております。
手術後の再発でお悩みの患者様でも十分に対応しておりますので、いつでもご相談ください。

この記事の著者

この記事の著者:野中康行院長

NLC野中腰痛クリニック院長野中 康行

2002年川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年ILC国際腰痛クリニック開設、2020年医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年NLC野中腰痛クリニック開設。

治療実績:3,867件
(平均76件/月・2018年6月~2022年8月まで)