患者様の情報

50代 女性

疾患・症状


患者様の状態

もともと腰椎すべり症と脊柱管狭窄症を指摘されておられたが、2021年に入ってから新型コロナの影響で運動が出来なくなり、左臀部と左脚を中心に激しい痛みとしびれが出現しはじめました。特に仰向けで寝た時や体を反った時、歩いている時に痛みが強くなり、日常生活にストレスが生じている状態で当クリニックを受診されました。


診察と検査結果

腰を横から見た写真です。向かって右が背中側、向かって左がお腹側となります。腰は小さな骨(椎体)が縦に並んで出来ており、間にクッション(椎間板)が挟まれています。また傍には足の神経が通っています。この写真ではクッションが黒くなっており、潰れているところが3箇所見られます。また小さな骨(椎体)がずれてきており、すべり症と言われる状態になっています。その結果、脚の神経に障害が出現し、激しい痛みの原因となっています。

MRI

施術内容

DST法(ディスクシール治療)

腰椎L3/4・L4/5・L5/S部分にDST3箇所の治療を行いました。DST法(ディスクシール治療)により、クッション(椎間板)を修復する事で脚の神経障害を改善させます。

治療風景①

治療前にどのようにクッション(椎間板)までアプローチしていくかイメージしています。

治療風景②

局所麻酔を使用し、患者様の痛みを取り除き、治療の準備をしてきます。

治療風景③

治療前にイメージした方法で治療用の管をクッション(椎間板)まで通過させます。この間約5分程度です。

治療風景④
治療風景⑤

患者さまは痛みをほとんど感じておられなかったので、治療の様子を見ていただく事が出来ました。

腰の骨(椎体)がすべりを起こしているところを治療している様子です。患者様にご説明しながら治療を行っています。治療時間は合計14分程度でした。


術後

治療後は2時間ほどベッドで安静にしていただき、帰宅していただきました。症状は早ければ数週間で改善が期待できるとご説明しております。

※治療効果は個人差があります。


院長より一言

ちょうど11年前の9月に郡山青藍病院の理事長である野中家久先生のご指導のもと、初めてPLDD(椎間板レーザー減圧術)を行いました。その後PODT(オゾン椎間板治療)PIDT(椎間板インプラント治療)DST(ディスクシール治療)と今日まであっという間に月日が流れて、最近では後輩の指導を行う日々となりました。ここまで治療が続けてこられたのは、多くの先生方(家久先生、レオナルディ先生、パウザ先生)や協力して下さったスタッフの方々のおかげです。これからもたくさんの患者様に満足していただけるように精進してまいりますので、よろしくお願いいたします。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰部脊柱管狭窄症

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腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。


腰椎すべり症

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腰椎すべり症とは背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛・足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。