患者様の情報

60代 女性

疾患・症状


患者様の状態

30代後半より腰と左おしりの痛みがあり、発作的にひどくなる状態で、腰をねじるときや後屈時に痛みが悪化する状態でした。また介護のお仕事を中心にされておられ、仕事ができない状況となり、当院を受診されました。ご希望は『痛みとしびれの軽減』でありました。


診察と検査結果

第3腰椎と第4腰椎間の椎間板(L3/4)、第4腰椎と第5腰椎間の椎間板(L4/5)、第5腰椎と第1仙骨間の椎間板(L5/S)に椎間板変性(MRIで黒くなる=低信号と言います、椎間板が薄くなる)と椎間板ヘルニアを認めました。

MRI

施術内容

DST法(ディスクシール治療)

腰椎L3/4・L4/5・L5/S部分にDST3箇所の治療を行いました。局所麻酔が良く効いて、痛みはほとんど感じられることがなく、3分程度の時間で、スムーズに椎間板内まで治療用の管を留置する事ができました。

治療風景①
治療風景②
治療風景③

ただし緊張もあられたのか、患者様より、治療の様子は後で説明するように指示を受けましたので、治療動画はお見せする事無く、速やかに検査と治療を行いました。治療時間は12分程度でした。

治療風景④

術後

ベットに移動していただき、帰室していただき、2時間程は安静にしていただきました。また治療後の診察では、患者様に対して症状改善には4ヵ月前後は必要になる旨ご説明し、帰宅していただきました。

※治療効果は個人差があります。


院長より一言

慢性腰痛の場合には椎間板損傷が進行している可能性が高いので、症状が改善するまでには時間を要する場合が多くございます。症状改善までに時間がかかる場合には定期的にご連絡等をさせて頂いておりますので、経過の長い腰痛や下肢の神経症状に対してお悩みの患者さまも、安心してご連絡いただければと存じます。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。


椎間板変性症

椎間板変性症

椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。