患者様の情報
30代 男性
疾患・症状
状態
10代は野球、20代以降はゴルフを熱心にされておられる方です。腰痛は5年前から繰り返し自覚されていましたが、8月に腰痛発作を起こした後から右足のしびれが残っている状態です。以前にお父様が当院で治療を受けられており、ご紹介で受診されています。
検査
MRI検査
腰のMRI検査です。L5/Sの椎間板ヘルニアが目立ちます。L3/4、L4/5も椎間板変性とヘルニアがみられます。
治療
L5/Sに対してDRT（椎間板再生治療）を行いました。DRTはディスクシール治療＋神経根に対してのPRP治療だと思って頂くと良いです。
Annulogram（アニュログラム検査）
Annulogram検査を行っています。造影剤が漏れているので、椎間板内圧が減少している事が確認できDRT治療の適応がある事が確認できました。もし造影剤が漏れていなければ減圧治療（PLDDやディスコゲル（別称：セルゲル法）などが適応になると判断します。
DRT（椎間板再生治療）
DRT（椎間板再生治療）を行っているところになります。
治療前後のレントゲン写真
治療前後のレントゲン写真になります。左側が治療前、右側が治療後になります。今年もあっという間の1年でした。たくさんのご紹介ありがとうございました。
院長の一言
善き哉
年末になって医療費関係のニュースが多ないでっか？ この1年振り返ってみると、医療業界にとっては、ほんまに「世知辛い」1年やったなと思います。後輩の開業医も大学病院に勤めてる同級生も皆一様に経費節約に追われてました。経費削減のために夏場に病棟のエアコン使用制限までやってるところもあって、ほんまに大変やったみたいです。そら医療材料費が20～40％も値上がり、人件費も設備投資費も上がっとるのに保険点数が上がらんかったら干上がりますわ。今後、半数位の病院は淘汰の時代に入って、生き残った病院が医療を支える構造になると思います。生き残りをかけて、うちらのクリニックの様な自費の腰痛治療を導入する病院も増えると思います。今や大学病院でもしっかりとした美容医療が受けられる時代ですもん。腰痛治療も同じことです。最終的に日帰り腰痛治療が全国の病院で受けられる状況になってくれたら最高ですやん。患者さんも楽でっせ。実際、大学病院の先生に治療法を指導させてもろてるんでその日は近いと思います。
来年は「善き哉」な1年になるように期待しております。皆様良いお年を……ほな！
今回の治療法
DRT法（経皮的椎間板再生治療）
治療期間
日帰り
治療費用
1,430,000円～1,760,000円（税込）
リスク・副作用
治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
禁忌事項
血液疾患に罹患中の方（血小板減少症、高度の欠乏性貧血など）、感染に伴う全身症状（発熱など）、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。
関連するの疾患と症状
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは、背骨の間にある椎間板（ついかんばん）が外に飛び出し、神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛やぎっくり腰などの症状を引き起こします。
この記事の著者
大阪本院 院長野中 康行
2002年：川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年：神鋼加古川病院（現加古川中央市民病院）勤務、2011年：医療法人青心会郡山青藍病院（麻酔科・腰痛外来・救急科）勤務・医療法人青心会理事就任、2018年：ILC国際腰痛クリニック開設、2020年：医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年：野中腰痛クリニック開設、2023年：医療法人蒼優会開設・理事長就任