治療症例 / 院長ブログ

オリンピック金メダルを狙うレスリング世界王者(20代男性)

患者様の情報

20代 男性

疾患・症状

患者様の状態

患者様はレスリング・グレコローマンスタイルで幾度も世界王者に輝いている方ですが、次のオリンピックで悲願の金メダルを狙うために、腰痛の治療を受けに東欧から来日されました。ディスクシール治療に関して米国に問い合わせられたところ、距離的に近い日本を紹介されています。17歳から腰痛を自覚し、苦しまれることも多かったようですが、それでも幾度も世界王者になられているのはすばらしいことです!


検査

レントゲン

画像検査を行うと分離すべり症を認めておりましたが、自国の検査では指摘されたことが無かったようです。

MRI

MRI

L5/Sの椎間板変性脱出ヘルニアを認めます。狭窄所見は強くないため線維輪の損傷による炎症に起因する症状が原因と考えられます。


治療

Annulogram検査とディスクシール治療

Annnulogramで線維輪の損傷をみとめましたので、ディスクシール治療を行いました。アスリートですので、ステロイドは使用しておりません。

治療前後のレントゲン

治療前後のレントゲン

レスリングは常に中腰で試合を行い、激しいコンタクトや相手を抱えて腰をそらして持ち上げる動作も多く、腰のダメージが大きいスポーツです。しばらく試合がないとのことでしたので、治療後は無理のないリハビリ・復帰計画をお勧めしました。ただ、リハビリに関しては体幹トレーニングを口にするのが恥ずかしくなるくらいの筋肉量と引き締まり具合でした。


副院長の一言

ありがたいことにスポーツ選手を治療させていただく縁が多くあります。治療させていただいた患者様の活躍を目にすることはとても大きな励みになります。金メダルを取れるように応援しています!!でも、日本もレスリングは強いですので、対戦するときはどちらを応援するか悩んでしまいますねー!


今回の治療法

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は、一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって、周りの筋肉や関節、靭帯などの広がりにより、筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


関連するの疾患と症状

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは、背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し、神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛やぎっくり腰などの症状を引き起こします。

腰椎すべり症

腰椎すべり症

腰椎すべり症

腰椎すべり症とは、背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛や足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。

変形性腰椎症

椎間板変性症

変形性腰椎症

椎間板変性症とは、背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア腰部脊柱管狭窄症腰椎すべり症などの様々な病気につながる恐れがあります。


この記事の著者

野中腰痛クリニック 大阪本院 副院長:石田貴樹

大阪本院 副院長石田 貴樹

2009年:高知大学卒業・医師免許取得、2012年:神戸市立医療センター西市民病院勤務、2013年:兵庫県立尼崎病院勤務、2014年:関西労災病院勤務、2019年:ILC国際腰痛クリニック勤務、2021年:野中腰痛クリニック勤務、2022年:2年間の研修を経て10月にライセンスを獲得、2023年:医療法人蒼優会理事就任・野中腰痛クリニック副院長就任


閉じる