治療症例 / 院長ブログ

ディスクシール治療で効果がない!?(60代女性)

患者様の情報

60代 女性

疾患・症状

治療前の状態

3年前より坐骨神経痛が出現し、日常の家事も徐々に困難になってきたため外科的手術を検討されていました。しかし、心臓病と糖尿病があるため断念し、3月に当院でディスクシール治療を行いました。


治療後経過

治療後の状態

治療後、腰痛は改善したものの坐骨神経痛の改善がなく、日常の家事も困難な状態が続いているために、本日外来を受診されています。

VAS Score(疼痛スケール)

2025年3月2025年10月
腰の痛み6点1点
下肢の痛み8点8点
しびれ0点0点
臀部の痛み0点0点

(患者様に痛みを10段階で評価してもらい、0点は痛みがない状態を意味します)

診察

MRI画像検査でも変化は全くなく、坐骨神経痛も持続している状態でした。ディスクシール治療の効果は一般的に12ヵ月で最大化するために、年明けまで様子を見ていただくほかないことをご説明しました。しかしながら、神経痛により日常生活に支障が生じている状態でしたので、症状緩和のために内服薬とリハビリ指導を治療効果が出現するまでの繋ぎとして処方いたしました。


まとめ

治療後も坐骨神経痛の改善がない場合や改善まで時間がかかる例もあり、私も心苦しい思いで診療をさせていただいております。効果が出ない場合には、追加で椎間板外治療を提案させていただくこともありますが、一度目の治療で早期に改善させることが出来ず申し訳なく思っています。


院長の一言

凹むけど

やっぱり、改善が乏しい患者さまを診察した日は気分が憂鬱になり、治療内容を見直して何か足りなかったことはないかなど考えてしまいます。自費診療なんで「効かんかったんですか……しゃーおまへんわ」ではすまんのですわ。なんとか坐骨神経痛を取り除くために対策を講じていかなあきまへん。気分は憂鬱ですが、今日は阪神タイガースのCS突破がかかっている大事な日でもありますんで、気分を入れ替えて応援したいと思とります。がんばれ、俺とわれらのタイガース!!!

ヘルメット子:祈り

今回の治療法

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は、一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって、周りの筋肉や関節、靭帯などの広がりにより、筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


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この記事の著者

医療法人蒼優会 理事長・野中腰痛クリニック 大阪本院 院長:野中康行

大阪本院 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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