海外研修/ 院長ブログ

【海外視察】インドネシア編その2

ご報告

10月17日(木)にインドネシアの首都ジャカルタにあるペルニ病院に医療見学を行いましたのでご報告いたします。

ペルニ病院
https://www.rspelni.co.id/
訪問した際のニュース
https://www.rspelni.co.id/kunjungan-nonaka-lumbago-clinic-di-rumah-sakit-pelni/

目的

インドネシアの医療水準を現場レベルで確認すること


見学した病院の規模

ペルニ病院①
ペルニ病院②

全ての診療科を有しており、病床数は800床以上の中核病院に位置する規模の病院です。日本で例えると大学病院とほぼ同等になります。


医療設備

ペルニ病院③

写真は撮らせてもらえませんでしたが、医療設備は1から2世代前のものでした。十分に機能するレベルと言えます。またVIPルームが多数用意されているのですが、一般病室とは完全隔離されていて、貧富の格差が大きいことが確認できました。


医療技術

ペルニ病院④

骨折や熱傷などの外傷に対する治療は欧米や日本と同等だと感じました。ただし、外傷治療は近年革新的な技術は生まれていません。内視鏡および顕微鏡手術、低侵襲手術および癌治療などは、10年程前の水準だと思われます。腰痛治療に関しては、インプラントを中心とした手術が主流でしたので日本と変わりませんが、欧米の水準と比較すると劣っている状況です。再生治療に関してはほとんどなされていないようでした。


院内の雰囲気

ペルニ病院⑤
ペルニ病院⑥

病院の雰囲気は、私が研修医であった25年前にタイムスリップしたようでした。イスラム教では猫が神聖な動物であるため、病院内の床に猫が寝そべっていることが印象的です。また、院内に複数の庭園があり、緑に囲まれながら治療を受ける環境が整っていました。
病院内にローソンがあったので、おでんを食べてみました。おでんのスープがスパイシーで辛かったです。


考察

国力が向上し、国の社会保障費が増額されれば、医師の学識や知識水準も高いため、速やかに先端技術や再生治療の導入がなされると思われます。


まとめ

医療に関しては、誤った診断や治療はなされていないと感じました。一般的な外科手術(癌や外傷)などの先端技術を必要する病気でなければ世界レベルで通用すると思われます。反対に先端技術を要する低侵襲手術や再生治療関係に関しては、欧米に比べて見劣りする状況です。ただし、環境に関しては自宅にいるようにリラックスができ、緑に囲まれながら治療を受けることができる点は欧米や日本に比べて優れていると思われます。


院長の一言

ナイトマーケットに行く途中の動画です。歩道に露店が営業しているために道路を歩かなくては行けないのですが、バイクも車もお構いなしに通り過ぎていき怖かったです。


この記事の著者

医療法人蒼優会 理事長・NLC野中腰痛クリニック 大阪本院 院長:野中康行

大阪本院 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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