患者様の情報

50代 女性

疾患・症状


患者様の状態

8年ほど前より腰痛と坐骨神経痛を自覚されておられました。近くの整形外科では椎間板ヘルニアと言われていましたが、リハビリ等の保存的な治療を継続されていました。しかし症状の改善も乏しく、お仕事にまで支障が生じる状態になられたことから当クリニックを受診されています。


診察と検査結果

治療風景①

腰のMRI検査ですが第5腰椎と第1仙骨の間にある椎間板が変形し、神経側に飛び出しています。この様な状態を椎間板ヘルニアと言い坐骨神経痛の原因となります。


施術内容

PLDD法

椎間板ヘルニア(L5/S1)に対してPLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)を施行しました。

治療風景②

局所麻酔のみで治療を開始しております。背中に麻酔を行いますが3秒ほどで終了します。

治療風景③

治療用の管が挿入された後にレーザー治療を開始しております。レーザーが椎間板内に届いているかはイヤホンを使って確認しています。

レーザーの試験照射の動画です。椎間板内でも同様の事を行っております。治療時間は15分でした。


院長の一言

本日の外来では治療後3年6ヵ月経過された患者様が来院されました。腰痛と下肢のしびれに関しては概ね改善されておられましたが、足裏のシビレだけが残っているとの事でした。診察をさせて頂きましたが、足裏のシビレに関しては神経障害による後遺症の可能性が高いと判断いたしました。内服薬による治療をさせて頂いております。

当院の日帰り椎間板治療の成功率は、重症度により異なりますが73~85%前後となっております。(腰痛リハビリを含めると90%以上です)
当院の治療成績は海外の治療成功率と同等以上であり、安定していると言えますが、100%に至るものではなく、力不足を認識しております。ただし、今後新たな治療方法の開発により治療成績の向上が図られるはずです。腰痛疾患にお悩みの患者様の盾となるべくチーム全員(医師4名と多数の医療スタッフ)で知見の収集と治療技術の研鑽に励んでまいります。


治療法

PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)

治療期間

日帰り

治療費用

308,000円~473,000円(税込)

リスク・副作用

治療を受けた後に今までになかった腰痛や痺れ、太ももに筋肉の張りを感じる場合があります。症状や状態により個人差がありますが、手術後1週間~1ヵ月程これまでになかった症状が一時的に続くこともあります。また外科的手術と比べると確率は非常に低くなりますが、治療箇所からの感染症や、合併症などのリスクがあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。


坐骨神経痛

坐骨神経痛

坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。