患者様の情報

60代 女性

疾患・症状


患者様の状態

2020年3月頃より坐骨神経痛を自覚する様になられました。近くの整形外科では、腰椎すべり症と脊柱管狭窄症の診断を受けられ、コルセット等の保存的治療で様子を見ておられました。神経痛は改善傾向であられましたが、しびれが残っており、コルセットも外せない状態であることからスポーツも満足にできる状況ではないため、当クリニックを受診されました。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査ですが、第4腰椎と第5腰椎の椎間板が潰れております(椎間板変性症)。またそのため第4腰椎が前方にずれており、腰椎すべり症と呼ばれる状態になっています。結果的に足の神経も圧迫を受ける状態となり、脊柱管狭窄症を併発しています。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

損傷した椎間板2箇所(L3/L4、L4/L5)検査し治療を行いました。

治療風景①

背中に局所麻酔を投与しているところです。

治療風景②

治療用の管を挿入しているところです。骨の変形もありませんでしたのでスムーズに治療用の管を椎間板まで留置する事ができました。

治療風景③

患者様に椎間板検査と治療の様子をご説明しているところです。

椎間板検査の様子です。この後椎間板治療を行っております。治療時間は14分でした。


院長の一言

本日は上記の治療とは別に9年ほど前に日帰り椎間板治療のPLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)をさせて頂いた患者様に追加治療を行っております。その患者様は、今年1月ごろより腰痛が再発するようになられ、先日検査を行ったところ椎間板ヘルニアが再発している状態でした。そのため本日PLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)を追加で行った次第です。10年ほど前は奈良県の青藍病院で椎間板治療をしておりましたので、非常に懐かしく思いながら治療させてもらうと同時に「自分も年を喰ったなあ」と思う1日でもありました。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰部脊柱管狭窄症

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腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。


腰椎すべり症

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腰椎すべり症とは背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛・足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。


椎間板変性症

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椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。


坐骨神経痛

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坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。