患者様の情報

70代 女性

疾患・症状


患者様の状態

今年の7月20日より太腿の前面を中心に痛みを自覚されるようになられました。立ち上がるだけで激痛が出現するため歩く事も困難になられました。人工透析中であり、外科的手術は危険性が高いため、当クリニックを受診されております。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査ですが、第2腰椎と第3腰椎の間の椎間板が潰れ巨大なヘルニアを認めます。その他複数の椎間板も損傷しており、神経の通り道である椎間孔も狭窄を認め、椎間孔狭窄症と言われる状態です。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

ヘルニアの原因である繊維輪損傷をDST(ディスクシール治療)により修復し神経症状の改善を図りました。
今回は椎間板L2/3、L3/4、L4/5、L5/S1の4箇所対してDST(ディスクシール治療)を行っております。

治療風景①

背中に局所麻酔により痛みを取り除きつつ治療用の管を挿入しました。

治療風景②

椎間板が潰れていた事とヘルニアの原因である繊維輪損傷部位まで適切に治療用の管を挿入する必要がありましたので、慎重に治療用の管を挿入する必要がありました。モニター画面を見ながら椎間板まで管を進めています。

治療用の管を挿入したあとは、検査を行いヘルニアの原因部分を特定しDST(ディスクシール治療)を行っております。
治療時間は19分でした。


院長より一言

クリニックを開院して5年目となりますが、今年度の治療件数は過去最高となりそうです。おそらく900件を上回るのではないかと思われます。来年度には治療担当医の拡充もありますので、年間治療件数は1,000件を超えるものと予測されます。コロナ禍の中でも多くの患者様に治療させて頂く機会を賜りありがたい事であると同時に、治療後の患者様に対する責任も重くなります。気を引き締めて診療に取り組んでいく所存です。
昨日の日曜日は自宅の和室でゴロゴロしながら読書をしておりました。よきかな・・・


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。