患者様の情報

70代 男性

疾患・症状


患者様の状態

以前より坐骨神経痛発作を繰り返されておられました。また原因は脊柱管狭窄症と診断を受けておられ、内服治療で様子をみられていました。今年に入り両足に強い坐骨神経痛が出現するようになり、日々の生活や出歩く事がままならない状態になられました。通常であれば数週間で改善するところが数か月以上も神経痛が持続している為、当クリニックを受診されています。


診察と検査結果

MRI

このMRI検査では潰れた椎間板が複数認められ、同時に神経も圧迫を受けている状態であり脊柱管狭窄症と呼ばれます。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

損傷した椎間板機能の改善を目的に、腰部椎間板L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/Sの4箇所に対してDST(ディスクシール治療)を行いました。

治療風景①

今回は鎮静剤を使用しております。麻酔に抵抗がある患者様でしたので、麻酔量を調整し適度の鎮静に抑えております。

治療風景②

治療用の管を挿入しておりますが、椎間板の隙間が狭く難易度が高い患者様でした。すべて挿入するのに7分程要しております。(ちなみに最長記録は30分以上です)

椎間板の中を検査しているところです。この後DST(ディスクシール治療)を行ってまいりました。治療時間は18分。患者様は治療中の記憶はほとんどなく『本当に治療をしたのか?』とおっしゃられておりました。


院長より一言

本日はPLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)を治療後1年6ヵ月経過した患者様が来院されました。治療した当時は24歳でした。当時は椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛に6ヵ月以上苦しまれていましたが、現在は症状が消失し、ゴルフを楽しまれております。2週間前にゴルフで腰を痛められたため来院されましたが、MRIではヘルニアは消失しておりましたので2週間程度で腰痛は改善する見込みであると説明し鎮痛薬のみ処方致しました。
夏もあっという間に終わり、年々月日が経つことが早く感じるようになって参りました。人生は一度きりですので、思いきり楽しんでいただけるように、私は腰の診療に勤しんでまいります。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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