患者様の情報

70代 女性

病名


患者様の状態

10年以上前よりぎっくり腰がおありになり、近くの整形外科では腰椎すべり症と診断されておられました。
3年前の夏頃より左足全体に神経痛と痺れが出現するようになられ、日常生活も困難な状態が続いておられる事から当クリニックを受診されておられます。


診察と検査結果

このMRI検査では2箇所の椎間板が潰れております。
L3/4、L4/5と呼ばれる部分の椎間板ですが、クッション機能が極端に低下しており、腰椎も前方に滑るような形にズレが生じております。
この様な状態を腰椎すべり症と言います。
その結果、足の神経も圧迫を受けており神経痛の原因となります。


施術内容

DST法

潰れた椎間板に対して治療を行う事で、神経症状の改善を図ります。
今回は椎間板が潰れている為、腰部椎間板L3/L4、L4/L5の2箇所に対してDST(ディスクシール治療)を選択致しました。

鎮静剤は使用せずに部分麻酔で治療を開始しております。
しっかりと麻酔を行い治療中に痛みを自覚されない様に心がけております。

治療用の管を少し変形させました。
椎間板が潰れている為に腰椎の変形がある為です。

検査を行っているところです。
黒く映った部分は椎間板の損傷部分であり、DST(ディスクシール治療)のターゲットとなります。
治療後2時間ほどで歩いて頂き帰宅していただいております。


院長より一言

お盆も明け、本日より診療を再開させて頂いております。
お盆期間中はコロナ感染拡大もあり、自宅で読書をしながら、大人しくしておりました。
そのお陰で気力も充実しております。
ワクチン接種は3回しており外出することも考えましたが、万一にも私が感染してしまうと診療がストップしてしまいますので、大事をとった3年目のお盆となりました。
引き続き診療に邁進してまいりますので、皆様よろしくお願いいたします。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎すべり症

腰椎すべり症

腰椎すべり症とは背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛・足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。