患者様の情報

80代 男性

病名


患者様の状態

3月頃より左足に筋肉痛の様な痛みが出現したが様子を見られていました。
その後徐々に左足の痛みが強くなり、起床時に起き上がる事も困難な状態となられました。
近くの整形外科でブロック注射をされましたが、改善が見られない事から当クリニックを受診されておられます。


診察と検査結果

腰のMRI検査ですが、腰を真横から観察しております。
向かって右側が背中側となります。
腰は腰椎と呼ばれる比較的小さな骨が縦に並んで出来ており、腰椎と腰椎の間にはクッションである椎間板が存在しております。
また腰椎と椎間板の傍には足の神経が通っております。
このMRI検査では複数の椎間板が潰れており、元の容量の50%以下となっています。
また足の神経も圧迫を受けており脊柱管狭窄症と呼ばれる状態です。


施術内容

DST法

潰れて損傷している椎間板を検査し治療法を決定してまいります。
治療法は5種類ありますが、椎間板が潰れている事からDST(ディスクシール治療)を行う可能性が高いと判断しております。
今回は腰部椎間板L3/L4、L4/L5、L5/Sの3箇所に対してDST(ディスクシール治療)を行いました。

不安もあられましたので鎮静剤を使用し、寝ていただいた後に部分麻酔を用いて治療を開始しております。

潰れている椎間板では治療用の管が椎間板まで到達しにくい為に時間がかかりました。
患者様は寝ておられますが、私は少し汗をかくほどです。
血管や神経を損傷する事無く、無事に椎間板まで管を挿入できました。

検査の様子です。
この後DST(ディスクシール治療)を行ってまいりました。
治療時間は23分程かかりましたが、しっかりと治療させて頂きました。
治療後2分ほどでお目覚めになられましたが治療中の記憶はございませんでした。


院長より一言

本日は当院の事務長である中野氏が急遽腰痛となり、診察をしたところ椎間板ヘルニアであることが判明いたしました。
その後、椎間板ヘルニアに対してDST(ディスクシール治療)を緊急で施行しましたので、明日その様子をブログでご報告させて頂こうと思っております。
本人の性格とは反対に素直なヘルニアでありました(笑)

是非ご共有ください

この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。


腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。